こんにちは。吉田俊太郎です。
本ブログでは対象者の方に触れた時、自分の手から感じ取れる情報量を増やせるよう、触診リテラシーを高めることを目標に、普段の評価や治療に役立ててもらえましたら嬉しいです。
今回取り上げた部位は脛骨の遠位端で隆起している”脛骨内果”です。
過去に”腓骨外果”など足関節のランドマークとなる骨の触診動画も発信しておりますので、そちらも合わせてご覧ください。
目次
1.内果の触診が必要となる臨床場面
内果の触診がどのような評価や治療で役立つのかここでは2点で整理します。
①.下肢長の測定でランドマークとなる(図1)
②.足関節の内側の症状を評価する時の基準点となる

2.足関節内側の症状は内果が基準点となる理由
以下に内果を基準に、内果の前方・後方・下方に症状があった場合の原因について整理します。
- 内果の前方
前方では距骨が位置し、距腿関節の形成している。そのため内果の前方に痛みなどの症状を訴える場合には距腿関節を疑います(図2) - 内果の後方
内果の後方は足根管(そっこんかん)と呼ばれるエリアです。足根管には、内側から順に以下の重要な組織が走行しています(図3)。
① 後脛骨筋
② 長趾屈筋
③ 後脛骨動脈・静脈
④ 脛骨神経
⑤ 長母趾屈筋
※内果の後方に症状がある場合、これらの足根管を構成する組織、特に深後方区画に位置する筋群が原因であると推測できます。 - 内果の下方
内果の遠位には内側靭帯(三角靭帯とも呼ばれる)が付着しています(図4)。
この靭帯は、外反捻挫(足が外側にひねられること)で損傷しやすい部位です。



3. 内果の形状的特徴と触診のポイント
内果の触診を正確に行うためには、その独特な形状を理解することが重要です。
① 内果下縁の形状
内果の下縁には2つの盛り上がりがあり、その間が少し窪んでいます。
日本の教科書ではあまり名称が記載されていませんが、海外のテキストや論文では名称が付けられています1。(図5)
前方の盛り上がり:Anterior Colliculus
後方の盛り上がり:Posterior Colliculus
中央の窪み:Intercollicular Groove
この独特な形状は、内側三角靭帯(内側側副靭帯)の触診を行う上で非常に重要なランドマークとなります。

4. 内果の具体的な触診方法
動画では、骨模型と実際の体表で内果の触診方法を解説しています。
手順①:目視で確認する
体表から内果の盛り上がりを目視で確認します。おおよその位置を把握します。
手順②:近位から遠位への触診する
脛骨の近位(上)から内果に向かって指を滑らせていくと、内果の盛り上がりにぶつかります。
手順③:遠位から近位への触診する
足部から内果に向かって指を滑らせても、同様に盛り上がりにぶつかります。
手順④:三つの縁を意識し触診する
内果の「前縁」「下縁」「後縁」を触診し縁をマーキングする
・内果の盛り上がりを確認したら、その前方(前縁)の落ち込みを触れ、マーキングします。
・次に、後方(後縁)を触れます。後縁は、2つの小さな盛り上がりと、その間の窪みがある構造であることを意識しながら触診します。
上記の4つの手順により、内果の全体的な輪郭を把握することができます。
この内果の形状を意識して触診することで、今後は内果の下縁に位置する、内側三角靭帯の触診を行う際にも非常に役立ちます。
ぜひ、ご自身の体で直接皮膚にペンでマーキングしながら練習してみてください。触診のコツや筋は、本来皮膚や衣服に隠れて観察できないため、視覚化することが上達への近道であると思っています。
脛骨内果の触診動画のご紹介
YouTubeにて動画でも発信しています。合わせてご確認いただくとより理解が進むと思います。
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